幼いころの生活環境や学習環境による影響があるのかもしれませんが、文章の読解力のスキルは、部分的に生まれつきのものであるということは、おおよそ的を射ていると考えています。ここでいう読解力のスキルは人より優れた能力のことを言っています。

国語の試験を受けさせると、必ず高得点になる人がいました。他のテストは平凡なのに、どうしてか国語のテストだけは群を抜いているのです。全国模擬テストでは偏差値が68ぐらいに及び、クラスの中ではいつも1位です。
必ずしも全国で1位を取るということはないのですが、少なくともクラスでは1位です。難問でも90点を下回ることはない、その不動の地位は変わることがありませんでした。

国語のテストの経験者はわかるとおり、読解力というのは制限時間内にどうやって速く読むか、その時間の中で正しく文章を読み取り正解を導き出す力のことを言います。習熟するためには、繰り返し行う練習だけでは不十分であると判断しています。いつも高得点の彼は1日に幾冊も読書しているかどうかについては不明です。
普通なら生まれつきの能力の高さと国語の勉強の両方である、と解釈します。だから、人よりも読書をしている可能性があります。テストで高得点を取るのに、特別に話が上手であるということはありませんでした。国語の読解力が人並み外れているにすぎないのです。努力して得点することができるのは漢字の書き取りと読み方であり、覚えれば答えられるところです。
難しく感じるのは、一連の長文の中から出される話の流れや思いを一読しただけで解することができるテストです。何度も読み返しておれば、答えが判明するかもしれませんが、試験では一読で判断するから、一回読んだら目から鼻にぬけるように著者が言いたいことが総じてわかってしまう、そんな能力だから逸材しか身につけることができないのです。ひとつのスキルとして一段上の存在として、平凡では越せない大きな壁となります。頭の中がどういうふうになっているのか、国語の読解力に特化した脳というのがあるでしょう。

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